ランドセル小話 予算

 ランドセルの予算、実はカタログを集め始めた当時はピンときませんでした。

 もちろん5~6万円くらいが多いらしいというのは知識として知っていたのですが、その5~6万台のランドセルというのが一体どういうものかというのがわからなかったんですね。

 相場として一年あたり1万円と考えるいうのがなるほど、と思った程度でしょうか。なので初めてカタログが届いたとき、10万越えのランドセルを見て「高!!!」と衝撃でした。

 ひとまずこの高額ランドセルを夫に見せて感想を共有。夫からの回答は「10万越えのカバンは自分で買えるようになってから」とのこと。

 確かにヌメ革のランドセル素敵でした。でも子供にはちょっと無理……。ブライドル革のランドセルなんてもう! 私が欲しいわ! くらいのテンションになりました。


 やっぱり10万円はちょっと無理だなーと、とりあえず10万円以上は見て楽しむことにして、では逆に5万円以下のランドセルはどうかしらん? と調べることに。両極端かもしれませんが、間の一番多いところは後でいくらでも検討できるので、それならとりあえず5万円以下のランドセルを検討。

 実はネットでざっくり検索してから、気になったところだけカタログ請求をしていたのですが、実際届いたカタログを見ると5万円以下というのはそれほど多くはなかったのですね。

 なので先にこの金額のランドセルをチェックして、親子ともにOKならもちろんそのまま購入。もしNGならそこから少しずつ金額を上げていきながら見ていこうと決めました。


 これは後から振り返るとうちでは有効な絞り込みでした。あふれるランドセルを全部見ていくと迷ってしまうので、最初に値段から絞り込みつつ、実際に見れる範囲で値段とランドセルの質を勉強していく感じでしょうか。とはいえ、実際に見るというのが今回は本当に後になるほど難しくなりました。

 たまたま2月中にランドセルを見ることができたのが結果的に運が良かったというだけで、本来なら3月以降にならないとランドセルが並ばないお店がほとんどです。

 まさかこんな風にランドセル展覧会も中止になるほどの事態になるとは、2月はお店の人すら思っていなかったので、今年は本当に例外の年になったと思います。


 話がそれてしまいましたが、5万円以下のランドセル候補は実はほぼ2つまで絞り込まれてしまいました。それくらい私が子供に見せる前にピンときたたランドセルが少なかったのです。

 一つ目は最初に子どもがこのランドセルがいい! といった星柄内装のものがぎりぎり5万円以下。もう一つは大容量ランドセル、こちらも5万円どころか4万円でした。

 2つになって候補を子供に見せると、内装で渋い顔されまして(そうだろうなとは思ったけれど)、ここでさてどうしたものかとしばらく放置。

 自分の中でもよくわからないときは数日置くと、覚えていることが絞り込まれるのでいったん塩漬けにします。


 たぶんこの「本当にそれでいいか」という判断ができないのは、情報も足りないと感じまして、久しぶりにもう一度機会があったので一人でランドセルを見に行きました。

 実際に値段と質のバランスは本当に各メーカーや工房によるのですが、そのバランスに納得ができるかどうかが、最終的には自分たちの判断になるんだろうなと思います。

 我が家の場合は、私がメインで情報を集めつつ、子どもと夫と一緒に実際にランドセルを背負いに行くというのが2月に決めたなんとなくのルールでした。プレゼンターが私で、判断を夫(予算)と子供(デザイン)という感じでしょうか。


 そんな担当者からすると、5万円以下という予算はそろそろ厳しいなと感じていたところです。また使用者(こども)の好みだけでなく、実際に使用するシーンを具体的にイメージでき始めたのは3月になってからなので、やはり初めてのランドセル購入は時間がかかるし、ある程度の調べて納得する時間が必要だと思いました。

 こだわらなければどこでもいいというのもあるでしょうけれど、使う子供本人のこだわりがそこそこあるので、「ヤダ!」というランドセルを買っても親子ともども楽しくもうれしくもない。

 できれば喜んで背負ってほしい、けれど予算はなるべく抑えたい。このぎりぎりをどう攻めるかが腕の見せ所かもしれません。


 そんなわけで、迷ったときは実際にランドセルを見に行くのが一番。とはいえ子どもを連れていくには不安が増してきていた時期でもあり、たまたま用事で近くまで行くチャンスがあった地元の小さな工房を一人で訪ねて話を聞いてきました。

 結果、革の質と値段の組み合わせ的に、ここのお店を基準にしようと判断。なにせ家から一番近い工房ですし、修理とか考えると「他のお客さんがいなければ15分くらいで直せます(ナスカンとかが取れたとき)」とのこと。

 これで下限と上限の予算が決定しました。具体的に言えば、クラリーノ大容量(13.5センチ?)4万円~本革(12.5センチ)6万8千円の間。この予算の中で、またカタログをひっくり返していきました。


 その間にもカタログは日々増えていっていたのですが、意外だったのがクラリーノでも予算オーバーになるランドセルが結構あったんですね。

 刺繍があったり、たぶん工程数が違うのではという意見もあったりで、一概に人工革だから安いわけでもないし、工房系を探すと本革でも6万円台は安く感じたり。

 最初は「軽くて安い」のが人工革、高くて重いのが本革というイメージだったのですが、実際はそんなことないランドセルも探すとあるんだなぁというのが感想です。


 ともあれ、なんだかんだと絞り込んでいけた予算ですが、あとで面白いなと思ったのが、一年やひと月単位で割ってみること。

 例えば、7万円のランドセルでも6年使うとして一年あたり11666円、さらに12か月で割ると973円。もしくは夏休みを引いたとして11か月で1060円。

 4万円だと1年あたり6667円、12か月で割ると555.6円。11か月で割ったら606円。

 逆にひと月1000円ランドセル代とした場合、1000円×11か月×6年=66000円。


 まぁまぁ我が家の予算はこれが結果的に当てはまる感じになったかなと思います。後付けなので、別にこれがいくらでも自分たちが納得すればいいのです。

 実際、最終的に予算内で私が見つけたランドセルの中で、子どもがこれがいい! といったのが購入したランドセルですので、親子で納得の円満購入ができたことが一番ですね。

 最初から予算を決める場合もあるでしょうけれど、我が家の場合はこんな感じで実物を見つつ、カタログで比較しつつ予算を決めていったのでした。

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