ランドセル小話 こだわり

1、子どものこだわり

 ランドセル、こだわるお子さんもいれば、まったくこだわらず、むしろ一緒に行くとすぐに飽きてしまって帰りたがるというお子さんがいらっしゃるそうです。

 我が家はどうかなぁと最初思っていたのですが、ふたを開ければこだわるこだわる(笑)

 当初書いたように、色のこだわりがすごかったです。

 去年のランドセルのラの字を知った直後は、ピンク! とか赤! とか言っていたのですが、いつの間にやら黒! 青! となりました。これは2月の頃言い出していたことなのですが、最終的には黒とゴールド(金)になりました。

 ただこれはランドセルの外見の話。実は内装と合わせて、背当ての部分の色も結構こだわっていたのです。

 特に内装は最初「星」が気に入っていたのですが、実際にランドセルを見に行って「黒」もOKに。

 一方で背当ては最初「白」と言っていて、クリームやベージュは渋い顔をしていたのです。ただ一方で緑や青の背当てはかっこいいという反応もあって、なかなか微妙な選択肢になっていました。

 実のところ黒ベースに青ステッチもしくは青の縁取りやワンポイントで探すものの、内装の柄がチェックだとアウト。背中の色が緑だと、内装もまた緑でこれまたアウト……。

 あるようで実はない内装黒のランドセル。内装黒だと背当ても黒になってしまって、それは嫌だと首を振る日々でした。


 外側の色(黒・青)×内装の色(星・黒)×背当ての色(白)


 この組み合わせを見つけるのが、意外と大変だったと思います。

 結果的に青がどこか行ってしまい(笑)なぜかゴールドのステッチに変わったのは、モギランドセルを見てからのこと。

 最初はユニバーサルのスタンダードを見てみたのですが、内装が一律でチェックなんですね~。これはダメだろうなぁと思いつつ見せたら案の定「ダメ」と却下されました。

 次いでアンティコを見ていたところ、内装がランドセルによって違うことを発見! これはもしかすると行けるかな? と見せたところ、まず外見でかなり興味津々。「ゴールド」という単語に「いいね!」と急激にのめりこみつつ、こまめにすべてのランドセルをチェックしていました。

 そしてここで「ゴールドがいい!」と決定。

 クロ、ブラウン、グリーン、コンの4つのゴールドステッチの中から、悩みに悩み最初はグリーン・ゴールドを選択。けれど数日して内装を改めてチェックすると、クロ・ゴールド以外の内装がブラウンということに子どもが気が付きました。背当てはすべて白なので問題なし。そして内装の色で「クロ×ゴールド」がとうとう子供の中で躍り出たのです。

 星の柄については、結果としてカバーやシールで星柄を選べることを説明してOKとなり、黒内装の選択肢が増えた感じです。

 実は星柄の内装でも結構てこずっていて、当初はあまり見つけられませんでした。過去のランドセルシリーズには合っても、今はないとかですね。むしろカバーだとすぐに星柄は見つかることが分かったので、これは本人に見せてOKを得ました。

 そんなわけで、ようやく子供が納得のランドセル「クロ×ゴールド」を見つけることができたのでした。



2、親のこだわり

 一方で親のこだわり。実は素材的には当初クラリーノ押しでした、夫が(笑)「科学の子だからクラリーノはいい素材だ」とよくわからないことを言ってました。

 そして私はといえば、素材を調べたりすればするほどドツボにハマり、よいクラリーノは良いということはわかったので、あとはもう実際にランドセルに触れてみて判断しようと。

 よっぽどNGじゃなければいいんじゃないのという諦めもありました。実際のところは子どもの内装のこだわりがすごくて、クラリーノでは難しいかもと思い始めていたところがあります。

 また私自身のランドセルは内装は豚側のあめ色でした。あれはあれでよかったなぁと思いつつ、実際カタログ見ると豚側の内装ってあまりないのですよね。その点も実はモギランドセルをみて、いいなと思った一つかもしれません。一枚豚革の内装、素敵だなと思ってました。あとスムース革。

 と、実はまぁ素材よりもむしろ私のこだわりはサイズに向かったわけですが、いろいろ読み込むとサイズが大きければいいというわけでもないこと。

 1センチにどこまでこだわるか? というのも悩みどころでしたが、書き出して比較してみて、12センチの奥行の大マチが主流と感じ、ならばそれは外してしまってもいいかもと思ったわけです。

 なるべく選択肢を狭めたい。それには大容量というのがキーワードになりました。ですがどこまで大容量を求めるか? 12.5センチと12センチはあまり差を感じなさそう。ならば13センチ以上なら少なくとも私自身がいいなと思えたランドセルがあったので、これはちょっとこだわってみようと決めました。

 もちろん、このこだわりを満たして、子どもも「いい!」と言ってくれるランドセルがなければ、12センチサイズのランドセルに戻って検討と思っていたのです。ただ、結果的にはこのこだわりがモギランドセルをピックアップするきっかけになったのは確かです。

 素敵なランドセルたくさんあったのですが、12センチと比べるとやっぱりどうしても13センチがいい気がする……。後は当初いいなと感じたアンティーク加工の金具たち。これはたぶん私の好みだった気がします。ぴかぴかのシルバーのロック部分や肩紐の根元などと比較すると、アンティーク加工の方がただ単に好みなんですね。

 そんなわけで、あとはもう実際に見てから考えましょう。ということでモギランドセルのサンプル貸し出しをお願いしました。

 届いて思ったこと。嫌なところが一つもない! です。ポケットのラウンドファスナーも出し入れしやすそうでした。肩紐の下の部分が動くミラクルロックは最高。実は皮をちょっとこすってみたのですが、今までになく傷つきにくく、さらに跡が目立たなそうなこと。

 何より頑丈な大マチです。これは数年前のブログ紹介で読んで知っていましたが、自分でもギュッと力を入れてみてもびくともしませんでした。細かいところでは本革と人工革の部分を見てもほとんどわからないこと。サイズ感、フィット感、二重丸!

 結果としてこのモギカバンによってこだわりが増えました。これがいい! これと全く同じ機能で値段が安いのがあれば悩んだかもしれませんが、探してみても見つかりませんでした。逆に値段が上がると似たデザインはあったのですが、そうなると予算オーバー。

 このように親子共にこだわりを満たすランドセルと出会えたことは本当に運がよかったなと思います。

 一時オーダーも検討したのですが、このオーダーの選択肢もあるようでないんですよね。サイズ、色の組み合わせ、形はあまり選べないので、実はオーダーで13センチ&子どもの好みの色にできるかどうかがネックでした。

 予算をあげればできないことはないけれど、そこまでしてオーダーしたいかといえば、子どももそこまでこだわりがなかった感じです。何より私がオーダーをいくつか作ってみて、なんか違うなとピンとこなかったのもありました。ベースがなんか違う。いくら色でごまかしてもダメだってことですね。



3.その他のこだわり

 あとは忘れていましたが、オートロックは子供の必須条件でした。私の方はフロントロックもいいのではと思っていましたが、これは子どもが従来型のロックを好んだので早々に却下。


 持ち手については、そこまでこだわっていたわけではないのですが、あったら便利かなくらい。でも有料ならつけなくていいと思っていたのですが、モギカバンはそこも最初から込みだったので、いらないと思うよりはあるならそのままで! という感じでした。


 反射板についても個人的にはなくてもいいのではと思っていましたが、確かに帰りの時間、冬になると部活で暗くなることは将来的にありそうです。黒のランドセルなので、あるならあった方がいいかなと思い、借りたランドセルを夜部屋を真っ暗にして、ライトを当ててみたりしました。こういうチェックができたのも、実際にランドセルを借りることができたり点だったなと思います。

 

 縫製。これは某ランドセル店さんで聞いた話で「今は縫製なんて誰も見ない」と吐き捨てられまして、それなら見てやろうじゃないかと。手縫いにこだわりはなかったのですが、見えないところの処置くらいなら素人目にもわかります。丁寧な仕事をしてくれるランドセルなら、やはりこちらも大切にしようという気にもなります。

 そんなわけで、小マチの縫製はちょっとしたチェックポイントでした。とはいえ本当にそこを見たのはそれほど多くはありません。ただ展示品で糸が緩んでいるのを見たりもしたので、モギのランドセルに関しては、多分かなり目を凝らして、縫い目を見ていったんじゃないかなと思います。これ、お店でやったらヒンシュクかもしれないですね(笑)

 

 手触り。最後のは手触りや体の感覚ですかね。背負った時の心地よさというか。こればかりは体感的なものなので、実際に手に取って触ってみないと分からないと思いますが、実はいくつかさわった中ではあれ? と思った手触りのランドセルもありました。好き嫌いと言ってしまえばそれまでですが、何の感慨もわかないものもあれば、うわ柔らかい! と驚いたものもあります。

 モギのランドセルについていえば、牛革ボルサは硬いです。写真で見たかぎり、ランドセルの蓋部分が柔らかくて背中の下にまで曲げることができるランドセルもあるようです。でもモギのボルサはそんな柔らかさは皆無です。ざ・頑丈。使っているうちにどこまで柔らかくなるかはわかりませんが、それはそれでなんというか安心感があります。

 一方で、背中と肩紐部分のソフト牛革のあたりの柔らかさ、手触りの良さは子どもも無意識にさわっているくらいです。こういう手触りの好みについては色々ですね。どれがいいか悪いかよりは、本当に好きか嫌いかだと思います。

 

 あとは意外なところでロゴでしょうか。実はどこにどういったロゴが入るかは結構チェックしていまして、モギのロゴは好きだったのです。他にも同じ個所に漢字やマークなどは言ったランドセルはあったのですが、それがなんか違うなと。たぶん子供はそこまで気にしていないと思いますが、モギのランドセルはセンスがいいなぁと何となく感じます。

 ま、このセンスも単なる好みといってしまえば好みですね。


 というわけで、意外とランドセルが決まったとたんにこだわりが強くなりました。何せこのランドセルがいい! という決断を補強するためには、どれもこれもよく見えます(笑)何よりも子供が笑顔でこれがいい! と言ってくれたのがやっぱり一番のこだわりですね。

 うん、なんだかんだ書き連ねてみましたが、子どもが笑顔なこと。多分これが一番のこだわりなんじゃないかと思います。そう言ってくれれば、最終的にはどんなランドセルだっていいんです。


 あ、でも実は黒ベースのランドセルと最初から子供がいっていたので気が付きませんでしたが、あとから「ゴールドのランドセル!」と一瞬いったとき、夫が「それはない、ランドセルは黒」と言っていたのが驚きでした。青も多分なんとなーく嫌だったようです。でもステッチは許容範囲だったので、結果的には喧嘩にもならずに良かったかな。


 こだわり、いろいろぶつかるところもあるかもしれませんが、親子で納得できたので、こだわるのは悪いことではないと思います。ただ子供の意見を押しのけて、親のエゴを強要するのは、誰のためのランドセルなのかという問題に戻ってくるので、そこだけは見失わないように気を付けられたかなと思います。

 もし子供がゴールド押しで、夫が反対したら、多分私がゴールドランドセルを探し回って、全員納得できる落としどころを探っていたかもしれません。どんなランドセルであっても、子どもが小学校入学を楽しみにしてくれるランドセルであれば、それが一番と思うのでした。

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